JP2008279100A

特開2008-279100(P2008-279100A)
【公開日】平成20年11月20日(2008.11.20)
【発明の名称】耐久性に優れた潤滑性表面を有する医療用具およびその製造方法

株式会社日本ステントテクノロジー

【特許文献1】 特開昭59-081341号公報
【特許文献2】 特開昭58-193766号公報
【特許文献3】 特開昭58-193767号公報
【特許文献4】 特開昭60-259269号公報
【特許文献5】 特開平05-115541号公報
【特許文献6】 特開平07-047120号公報
【特許文献7】 特許2804200号公報
【特許文献8】 特開2005-255966号公報

【実施例1】
N-メトキシメチル化ナイロンは、平均重合度420、重量平均分子量90000、メトキシメチル化率約30%であるナガセケムテックス社製の商品名トレジンEF-30Tをエタノール/水混合溶液に0.25重量%濃度に調整し、コーティング溶液<1>とした。

メチルビニルエーテル~無水マレイン酸共重合体(GANTREZ-AN169、重量平均分子量100万?)10gを200mlのエチルアルコールに溶解し10時間エチルアルコール加熱還流下にエステル化反応を行なった。反応終了後、反応溶液を1000mlのヘキサン中へ滴下して、共重合体を再沈殿させた。共重合体をロ別して、室温にて24時間減圧乾燥して固体状のメチルビニルエーテル~無水マレイン酸共重合体のエステル化物を得た。この共重合体を4重量%濃度のメチルエチルケトン/アセトン(60/40)混合溶液に調製し、コーティング溶液<2>とした。

コーティング溶液<1>にウレタン樹脂で被覆した血管造影ガイドワイヤーを1分間浸漬後、20分間室温で風乾した。さらに70℃で30分間乾燥後、コーティング溶液<2>をコーティングした。これを20分間室温で風乾後、80℃で30分間乾燥し、さらに125℃で2時間熱処理し、反応固定化した。

(比較例1)
実施例1において、N-メトキシメチル化ナイロン(コーティング溶液<1>)の塗布を行わずに、コーティング溶液<2>のみをコートし、同様な熱処理を行った。これについて同様な往復動潤滑性試験を行なったところ、初期の摩擦係数は0.15であったが、60時間後の摩擦係数は0.5となり、耐久湿潤性が良くなかった。目視で明らかに表面成分の剥離が認められた。
【実施例2】
実施例1におけるN-メトキシメチル化ナイロン(コーティング溶液<1>)として、トレジンEF-30T(平均重合度420、重量平均分子量90000)の代わりに、トレジンF30K(平均重合度190、重量平均分子量20000)を用いた以外は、実施例1と同じ条件でコーティングを行ない、熱処理を行った。
上述の試験装置で生理食塩水中、60時間の往復動潤滑性試験を行なったところ、摩擦係数の初期値0.15であったものが、試験終了後0.2となった。しかし、試験片の目視観察では表面の剥離や荒れは見られなかった。

 

 

 

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